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アフリカのゾウ、アジアのゾウ

前回の記事では、「ゾウ」とひとくくりにしましたが、実はゾウにもいろいろな種類があります。

まずは、大きく分けるとアジアゾウとアフリカゾウがあり、前回の記事に書いていたことは、個体数含め主にアフリカゾウの話です。




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http://www.worldwildlife.org/species/asian-elephant より



アジアゾウは、アフリカゾウよりやや小さく、全体に丸みのある体つきと長めのシッポが特徴。

耳がアフリカゾウより小さいので、見分ける時は耳と丸いお尻ですぐにわかります。

ゾウの耳は、暑い時に体温を下げるのにパタパタするうちわの役割を果たしています。

また鼻でもちろん息をしますが、その他にも水を飲んだり、(「指」を使って)食べ物を取ったり、物をつかんだりする、便利な鼻です。

おもしろいのはアジアゾウの鼻(実際には鼻と上唇がくっついているもの)の先には、英語では「指」と呼ばれる突起が一つついていますが、アフリカゾウにはそれが上下二つあります。

アフリカゾウは、西部アフリカの森林にいるマルミミゾウを除くと、草原に生息しています。

なので比較的簡単に見ることができ、サファリツアーなどが人気です。

アジアゾウは、森林に生息していて、野性のアジアゾウを見られるかどうかは、運しだい。

私は以前タイで会議の後、比較的よく見られると教えてもらった保護地区まで電車と車で1日かけて行きましたが、一頭だけ、しかも200メートルくらい先の「お尻」だけが見えました。

前日は川でたくさん水浴びしていたそうで、とても残念でしたが、ゾウのいる森林にいるということだけで、素晴らしい体験でした。



Asian_African_eles.jpg

knysnaelephantpark.co.za より



ナショナルジオグラフィックによると、アフリカゾウは大きいゾウでだいたい肩までの高さ3メートル、体重5トンという、まさにアジア大陸で最大の生物。

そして陸上最大の生物アフリカゾウは、大きいゾウでだいたい肩までの高さ4メートル、体重は6.3トン。

よく考えてみたら、地球が誕生した46億年前、生き物は全く存在していなかったところから、藻のような生物から始まり、こんなに大きな生き物が今この地球にいるのは、よく考えてみると不思議で驚くべきことだと思います。

そして、様々説はありますが、現在いるゾウの原型が誕生したのは700万年前とも言われ、それ以前にもともとの原型であった動物モエリテリウムは、3300-3700万年前に現れたと考えられています。

そして、(区切りが難しいですが)人類が誕生したのは、ゾウより200万年も遅れて500万年前とも言われています。

そして今、前回も書いたように、新参者の私たちがゾウの未来を握っています。

種としての存続と、個体としての福祉、両方においてです。

続きます。



メモ用参考リンク:

http://animals.nationalgeographic.com/animals/mammals/african-elephant/

http://animals.nationalgeographic.com/animals/mammals/asian-elephant/

http://news.nationalgeographic.com/news/2014/08/140818-elephants-africa-poaching-cites-census/

http://www.wwf.or.jp/activities/2012/01/1041526.html

http://wwf.panda.org/what_we_do/endangered_species/elephants/asian_elephants/

http://www.wwf.or.jp/activities/2012/01/1041326.html

http://www.ifaw.org/sites/default/files/protecting_elephants_us.pdf

http://www.livescience.com/18581-fossil-footprints-oldest-elephant-herd.html

ゾウの密猟

今、私が気になっていることの一つが、ゾウの密猟と個体数です。


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↑ 「アフリカと神戸俊平の会」の、神戸俊平氏のFB写真より。



生息地の圧倒的な減少と、密猟による殺戮で、20世紀初頭には3-5百万頭も推測されるアフリカゾウは、(WWFによると)今、47万頭までに減っていると推定されています。

人間による密猟は、なんと個体数の8%にのぼるという数値があり、1日96頭ものゾウが殺されているのです。

このままいくと確実に絶滅してしまうでしょう。



18402_ElephantTusk_1_460x230.jpg

AVAAZ上の署名を求めるサイトより




私がイギリスのNGOに入って一番最初に担当した仕事が、ゾウの保護キャンペーン。

というと、アフリカに行ってサバンナをジープで移動、というようなことを想像されがちですが...

そちらではなく、「あるもの」を持っているが故に殺されてしまうゾウを保護するには、その「あるもの」への需要をなくそう、という活動。

国際会議や各国の方針について研究し、意見を述べるという仕事と、その「あるもの」がどのくらい市場に出ていて規制がきちんと行われているか、を調査するという仕事でした。

その「あるもの」とは、象牙。ゾウにとっては地下水を掘ったり移動中のしげみを除去するのに絶対必要な牙です。



「象牙と言えば昔はお箸とかハンコがあったね」という日本人は多いのですが、今でも日本で販売されています。

「象牙は禁止になったのではなかったの?!」という方もこれまた多いのですが、禁止になっていません。

今度、ハンコを買う時に「ちなみに象牙はありますか?」と聞いてみてください。

あります。

でも、国際条約ではゾウや象牙の貿易は禁止されています。



国際条約の方から見ていくと、「絶滅の恐れのある動植物の種の国際取引に関する条約」というものがあります。

日本では、ワシントン条約という名前でよく知られます。

英語では正式名称 Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora の頭文字を取り、CITES と呼ばれます。

この条約で、1989年、ゾウは取引が禁止されている「付属書I」に入りました。

仕組みとしてこの条約では基本、ゾウであればその「部分」や「派生物」も対象となります。

なので、トロフィーハンティングでよくあるゾウの足(装飾的なスツールにされます)や、この象牙も、取引は禁止されています。


なのにどうしてヤフオクで象牙を売ることができるのか、というと、日本政府は象牙の国内市場を禁止にしていないからです。

許可されて入ってきたときの「在庫」であれば合法、としています。


象牙の大手市場と言えば、90年代ごろまでは日本がナンバーワン、現在は中国ですが、日本の他、アメリカやベトナムなど東南アジア諸国でも、まだまだ市場があります。

アメリカではオバマ大統領が2014年2月に国内での象牙の売買を完全に禁止すると発表。

そしてオバマ大統領は中国政府にも働きかけ、昨年、ついに中国も将来的に禁止の方向で措置を取るということを共同発表しました。

実際には米国でもまだ禁止措置がスムーズに導入されないようですが、こうしたことに強いコミットメントを示してくれるリーダー、うらやましい限りです。

ちなみにオバマ大統領は歴代の大統領の中で一番、保護地区をたくさん指定したそう。

(とは言えそのうち、あの不思議な髪型をした人が大統領になってしまうのでしょうか...)

そして我が日本では、そのような動きは全く見られません。

「美しいニッポン」「おもてなしの国」であるはずの国なのに(これはもちろん皮肉です)。



なぜ象牙のことが気になるかと言えば、これは、明らかに人間の必要最低限の欲求とは関係のないコモディティーだからです。

象牙がなくても人間はまったく困りませんが、象牙を取るためには殺されなければならないゾウは、生きていけません。

それでも、「業界配慮」というのはそんなに重要なのでしょうか?

アフリカでの密猟は、日本や中国の市場が支えている、このことを、知らない人が多すぎると思います。

Say No to ivory.

「じゃあ何をしたらよいの?」という方、ハンコ屋さんに行って「まだ象牙なんて売ってたんですか?ゾウって絶滅が心配されていますよね?」というようなリアクションをするだけでも、象牙を売ることは好印象ではない、という地道なメッセージを送ることはできます。

実は消費者の力が一番パワフルなのです。

そういう時間がない方は、こちらの署名があります:https://secure.avaaz.org/jp/yahoo_ivory_loc_/?pv=272&rc=fb

身近にできること、意外にあります。



(自分のメモ用)参考サイト:

https://www.cites.org/eng/resources/publications.php

http://wwf.panda.org/what_we_do/endangered_species/elephants/african_elephants/

http://www.awf.org/wildlife-conservation/elephant

http://www.livescience.com/54075-doodling-your-password-safer-than-text-on-mobile-video.html

http://www.onearth.org/earthwire/ivory-ban-new-york

welcome!

「最後のしっぽ」へようこそ。

ここは、この地球に住む他の生きもののため、作った場所です。



私は20年来、ずっと自然保護や動物福祉に関わる仕事をしてきました。

自然保護といってもいろいろです。

アフリカの奥地に行って傷ついた野生動物を保護し野生に返すのもそうですし、毎日の生活の中で同じ地球に暮らす生きものたちに想いを馳せながらひとつひとつの行動を選択していくのもそう。

ただ、この大きなテーマ、勉強してもしきれないことがばかり。

これを生業にはしているものの、「本当に私のような無知な者がこういうことしてていいのかな?」と日々思っています。

特に今の時代、環境問題は誰もが取り組んでいるテーマであり、人間の外側は全部「環境」なのですから、情報があふれかえる中、とまどいを感じる方も多いのではないかと思います。



環境問題は、非常にざっくり分けると自然保護(生物多様性の保全)と気候変動という二つの軸があります。

この二つはもちろん、つながっています。

例えば、地球の温度が上昇すると絶滅する生き物が出る、というように。



図1_500x375.jpg

ヒグマ@ Alaska



このブログでは、こちらの、「生き物」にまつわることを広く見ていきます。

生き物が歴史上ないスピードで進んでいて、1日に100種が絶滅とも言われています。

地球の環境を大きく改変する力を持つ人間のライフスタイルや自然破壊、そしてそれに由来する気候変動も数ある理由の中の一つです。

人間の自然に対する考え方、自然の取り扱い方は、人間の動物に対する考え方や動物の取り扱い方に大きく由来する、と、学問的には考えられています。

こうしたことを考えていく場所です。


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